Twitterを4ヶ月凍結されて、弁護士に依頼して凍結解除してもらった話

訂正(2022/10/12 15:00) 本文中で「Twitter日本法人に内容証明郵便を発送した」と書いていましたが、 これは「Twitter本社(アメリカ)の日本担当者に内容証明郵便を発送した」の間違いでした。


2022年6月9日10時〜2022年10月6日12時の間、Twitter@gecko655 のアカウントは凍結されていました。 この記事では、凍結解除されるまでに何をやったか、凍結解除のためにどのくらい費用がかかったか等を記録していきます。

なんで凍結されたの?

しりません

Twitter社によれば、以下のいずれかのTwitterルールに違反していたかららしいですが、これ以上の理由は提示されませんでした。

これら以外に凍結理由は説明されていない

help.twitter.com

凍結前最後のツイートは↓これで、これをツイートした瞬間に凍結されたことから、TwitterのAIがこのツイートを有害だと判断したのではと推測しています。

ここでツイートしているAtomとは、 ソフトウェアエンジニア界隈ではおなじみの、GitHub社製のテキストエディタのことです。 この "Atom" という単語をTwitterのAIが「原子力」と認識して、「このユーザーは原子力に反対している!!!」と解釈されてしまったのではないかと推測しています。

atom.io

まあ、Twitterではいろいろな悪いことをして遊んでいるので凍結されそうな理由が他にもありそうではあるのですが、最後まで凍結理由は明かされませんでした。*1*2

凍結されたあとにやったこと

公式の異議申し立てフォームで異議を申し立てる

まずは、Twitterアプリ上に表示された「異議申し立てフォーム」へのリンクから異議申し立てを送りました。

異議申し立てにはアカウント名、メールアドレス、「自分が凍結されるべきではないと思う理由」の3点を記入する必要があり、理由欄では英語と日本語の併記で

  • 凍結される理由に身に覚えがない
  • 最後のツイートが"Sunsetting atom"だったので、"atom"を原子力と誤解しているのではないか

の2点を説明しました。

ところが、結論から言ってこの異議申し立てフォームは全く機能していませんでした。

初回の異議申し立てフォームを送信してから1週間、Twitter社からの連絡は(フォーム送信に対する自動返信メール以外は)全く返って来ず、その後は反応が返ってくるまで異議申し立てフォームを3日おきとかで送信し続けていたのですが、今日凍結解除されるまでに結局1回もこのフォーム経由で連絡をもらうことはありませんでした。 担当者が仕事をしていないかもしくは全然足りていないんだと思います。

自動返信メール

凍結解除時点で、メールボックスに同様の自動返信メールが46件ありました

フォーム送信直後の画面。「2,3日以内に返信する」と書いてあるが実際は4ヶ月経っても返ってこなかった

表示言語が日本語だとフォームが表示されず、英語に切り替えると表示される不具合が発生していた時期もあった(現在は直っている)ASIAN HATEかと思った

@TwitterSupport にリプライ

前述の「異議申し立てフォーム」に全く連絡が返ってこないことがわかったので、7月中旬からは @TwitterSupportアカウントに「早く異議申し立ての内容を読んで連絡返してくれ」というリプライを送りはじめました。

@TwitterSupport @gecko535 - Twitter Search / Twitter

同様のリプライを数十件送ったあと、8月30日(すでに凍結から2ヶ月半経過)に@TwitterSupportからの「ASAPで問い合わせ内容を確認する」という連絡をもらうことができました。

………できたのですが、前述の通りその後@TwitterSupportからも異議申し立てフォームからも全く連絡が返ってくることはなく、この方法は何一つ凍結解除に役立ちませんでした。

怪しい業者と会話

@TwitterSupportとリプライをしていると、たまに「オレのインスタの友人がTwitterクラッキングしてアカウントを取り戻してくれるよ!」みたいな、わけのわからないことを言うアカウントからリプライをもらうことがあります。

なかばヤケクソでそのうちの2人ほどに話しかけてみたのですが、「アカウントが誤って暗号化されているのでハッキングによって暗号化を外すことでアカウントを取り戻せる」などのような、アカウント凍結とは一切関係ないことを喋り始めたので一方的に会話を終了して逃げました。(こんなん引っかかるやついるんか……?)

日本の法律事務所に相談&依頼

結論から言うと、弁護士さんに相談後4営業日で凍結解除されました

なにか法的な手段でTwitterアカウントを取り返せないかと思い、「Twitter 凍結 弁護士」のような単語でTwitter検索したところ、凍結解除実績のありそうな弁護士事務所がいくつか見つかりました。

そのうちGoogle検索が一番上位に出ていた弁護士事務所さんにご連絡して、相談&見積もりをして、そのまま凍結解除の依頼をしました。

www.gladiator.jp

弁護士事務所にご連絡をしたのが10月1日(土)

その日のうちにお金をお支払いし、

10月4日(火)にメールにて Twitter日本法人に内容証明郵便を発送した」Twitter本社(アメリカ)の日本担当者に内容証明郵便を発送した」との連絡があり、 10月6日(木)12時に凍結解除を確認しました。

これまでの4ヶ月間を考えるとあまりに一瞬で凍結解除されてしまいました。 こんなことなら弁護士に最初から頼ればよかった。。。

ちなみに、弁護士費用は

  • 手付金: 66,000円
  • 成果報酬(Twitterアカウントの凍結解除): 55,000円

の、 計121,000円 でした。

めちゃくちゃ高いようにも思いますが、このTwitterアカウントはぼくのここ13年のすべてを記録した媒体であり、それだけTwitterにはお金を払う価値があると思い、お支払いすることにしました。その結果アカウントが戻ってきてよかったです。 Twitter社には1円も入りませんが。

なお、Twitter社の不具合のせいで理由なくアカウントが凍結され自力では全く解除できなかったことや、ぼくがお金を払って解決せざるを得なくなったことについては非常に不満であり、こんな殿様商売があっていいのかと思っています。そうは言ってもTwitterはやめられないわけですが…

凍結されて困ったこと

  • @gecko655のフォロワーリストがわからない
    • 凍結後副垢にて@gecko655のタイムラインを再現しようともとのフォロワーを一斉にフォローしようと思ったものの、フォロワーリストを見る方法がどこにもないので記憶を頼りに人々をフォローしていくしかなかった
    • 定期的にフォロワーのリストをローカルに保存したほうが良さそう
  • 凍結中は過去のツイートを遡れない
    • ぼくはtwilog.orgのヘビーユーザーなのですが、twilogは凍結されたアカウントの履歴を非表示にするため、過去のツイートを遡れなくなります。 twilogしてるから凍結されても過去ツイートを遡れると思ってはいけない
    • 過去のツイートは定期的にtwilogからローカルにバックアップを取っておいたほうが良さそう
  • Twitterに投稿するようなSNS連携は、アカウントを変更しないといけない
    • Swarmやnintendo account等からTwitter連携でツイートをすることがあり、それらのアカウントは本垢(凍結中)から副垢に変更する必要がありました
    • 一方で、TwitterアカウントをいわゆるSNSログイン(OAuth)にしか使用していないサービスでは、凍結中のTwitterアカウントがそのまま使えました。OAuthを凍結時に使えなくなる仕様じゃなかったのは良かった(そもそも凍結をするな)

最後に

フォロワーの皆様には大変ご心配とご迷惑をおかけしました。

副垢の方でフォローバック頂いた方はお手数をおかけしました。

フォロワーをど忘れしてて副垢の方でフォローできてなかった方々は、長らく本垢を留守にしてすみませんでした。副垢でフォローしなかったのはただど忘れしてただけで、フォローする人を選別してたとかでは決してないので誤解のないようお願いいたします。。。



質問回答(追記2022/10/12)

この記事を投稿したのは10月6日でしたが、11日になってからいきなりリツイート及びはてなブックマークが伸び始めました。

この記事のPV

その際、各媒体でいくつかコメントをいただいたので、気になるものに返答していきたいと思います

12万円、高い(or安い)

正直、弁護士費用の相場として正しいのかとか、Twitterアカウントを返してもらうためだけに払う額として一般的な感覚と合っているかとかはよくわかっていません。*3

とはいえ、士業の方々に、ボリュームディスカウントも効かないような1回きりの仕事を頼むのであれば、言い値を払う他ないなと思いながらお支払いしました。

弁護士費用は業務の難易度 と 需要供給のバランス (=他に競合の弁護士事務所が居るか否か&同様の依頼者がたくさんいるかどうか)に依るところが多いと思うのですが*4、軽く検索した限り今回依頼した弁護士事務所を含め3件ほど同様の事例を紹介する事務所があるようでした。 もしかしたら相見積もりしたら安く済んだ可能性があるかもしれないですね……

弁護士に頼まなくても個人でもできる?

その可能性はあるかもしれないですね…

今回、内容証明郵便で送信した内容については弁護士さんから聞いておらず(聞こうともしていない)、凍結解除して成果報酬を払った時点で弁護士さんとの連絡を終わらせてしまっています。

もし可能なら、どんな内容を送ったのか聞いてみようかな……

追記(2022/10/12 15:00)

聞いてみたところ、内容証明郵便の内容のWeb上への公開は不可能とのことでした。

また、ここに詳しく書くことは控えますが、内容証明郵便の送付後もTwitter社の日本担当者と交渉を行なったとのことで、内容証明郵便を1通送れば簡単に凍結解除できるというものではないようです。

もしかして過払い金返還請求並の鬼チョロ法律業務なのか?

これも、もしかしたらそうなのかもしれない………

内容証明送るだけなら行政書士のほうが安く済むかも?

なるほど……

軽く検索した限り、Twitter凍結解除の実績を掲載している行政書士のWebページは見つからず、過去事例は見つかりませんでしたが、試して見る価値はあるかもしれません。

追記(2022/10/12 15:00)

担当いただいた弁護士さんいわく、「行政書士さんでもかんたんなケースは対応できるかもしれないが、交渉ごとが発生したときに行政書士さんでは対応できなくなるためケースバイケース」とのことでした。

PR?

ちがいます。

強いて言えばぼくの個人的なふぁぼ稼ぎのネタに使っています。

sunsetting atom関係ないでしょ

そうだと思いたいが、他に原因が思い当たらない。

原子力というか、核爆弾(atomic bomb)のほうに取られたのかもしれない。

Twitterの誕生日を毎日0時に変更して、毎日風船を飛ばす」わからないけどこれはやばそう

わかる。

ちなみに、このシステム(GitHub actionsによるcron job)は、凍結解除後即再稼働させており、今日まで1週間元気に動いております。

(皆様もよろしければお使いください)

github.com

プロフィールの「アダルトエンターテイメント」が悪いようにしか見えない..

わかる

Twitterアカウントを凍結されている皆様:

公式の異議申し立てフォームを使った方々のコメントも、(観測できた限りで)3名いらっしゃいました。

  • メインアカウント突然永久凍結されてそろそろ2ヶ月ぐらい。諦めた
  • 事前警告なしの永久凍結されて9ヶ月、もう解除は諦めた。
  • 以前自分が凍結された時も、やり取りが一向に進まないまま解除に3ヶ月かかった。

3ヶ月で解除された方がいるようなので一応あのフォームは機能しているようですが、誤凍結で3ヶ月も放置できるサービスってヤバいですね……(語彙力)

また、こんな方も……

  • Instagramもアカウントが意味不明なロックを受けるし、その解除申立もろくに返答してこない。

Twitterに異議申し立てフォームを送ったら、返信で凍結理由を説明してくれるはずでは?(凍結経験者からのコメント)

それが、そのような連絡は一切受けていないんですよね………

異議申し立てフォームの不具合という説もあるのかもしれない…?


なお、Twitter連携でログインしている他サービスにログインできなくなるという理解をされている方がいらっしゃるようでしたが、 そのようなことはなく凍結中でも凍結前にTwitter連携したサービスにおいては引き続きTwitterログイン(OAuth)できます。 ただし、Twitterへの書き込みを行おうとすると失敗します(Swarm等)。


*1: 悪い事の例1: https://github.com/gecko655/everyday-birthday

*2:悪い事の例2: https://twitter.com/gecko655/status/1455848315036205058

*3:実際、いただいたコメントの中で「安い」と言っている方も数名居た

*4:勝手な推測です